アイキャッチ2:ドレミの押さえ方 780_500

この記事では初心者がウクレレでドレミファソラシドを弾く方法と、それに伴う

  • 左手で弦を押さえるコツ
  • 右手で弦を鳴らす方法

を紹介します。最後にはちょっとした童謡の演奏にもチャレンジしてみましょう。

*ウクレレの基本的な構え方については下記の記事を参考にしてください。

ウクレレでドレミ~を弾いてみよう

上から見たときのドレミ 780_390
ウクレレの音階配置(ドレミ)

ドレミを弾くには、画像の場所の弦を左手の指で押さえながら、右手でその弦を鳴らします。

ちなみに開放音とは、左手でどこも押さえずに弦を鳴らしたときの音のことです。

ド = 3弦 開放音
レ = 3弦 2f
ミ = 3弦 4f または 2弦 開放音
ファ= 2弦 1f
ソ = 2弦 4f
ラ = 1弦 開放音
シ = 1弦 2f
ド = 1弦 3f

*f=フレット。指板の上に打ち込まれた金属の棒のこと。

ドレミ〜を実際に弾いてみた動画がこちら。

【演奏動画】

右手で弦を鳴らすコツ

ドレミファソラシドを弾く右手は、単音弾きで音を出します。

単音弾きとは、ひとつの動きで1つの音だけを鳴らす(=1本の弦を弾く)右手の動かし方のこと。反対に一度に複数の弦を鳴らすことをコードストロークと言います。

単音弾きには、親指をつかうパターンと、人差し指や中指をつかうパターンがあります。この記事では、一番よく使う親指での単音弾きをマスターしましょう。

早速単音弾きのコツを解説します。一番低いドの音(3弦・開放音)で試してみてください。

  1. 親指単音① 550*350ウクレレをしっかり抱えます。もちろんストラップを使ってもOK。
  2. 親指単音② 550*350親指以外の4本指*で、ウクレレのボディの下の部分を支えます。
    (*=ウクレレが安定すればよいので、3本でも2本でも構いません。)
  3. 親指単音③ 550*350親指の右画像の部分を、弦に軽くそえます。(爪を伸ばす場合は、爪をそえて)
  4. 親指単音④ 550*350弦はどの弦でも構いませんが、弾く位置はネックの根もととサウンドホールの間あたりです。
  5. 親指単音⑤ 550*350親指を根もとから少しだけ動かして、弦を弾いてみましょう。親指が曲がったり、力んで張ったりしないように。「親指の力が抜けて、ポトッと下に落ちてしまった」というイメージが近いかも。
  6. 親指単音⑥ 550*350弦をはじいた直後、一つ下の弦で親指をとめます。(このときも親指は力を抜いて)
    1弦を弾くときだけは下に弦がありません。親指が弦から離れすぎないように。
  7. 親指単音⑦ 550*350慣れてきたら、親指を弦にそえていない状態(弦から離れた状態)から弦を鳴らしてみましょう。

【演奏動画】

POINT

親指を弦に引っかける力が強すぎると、思った通りのタイミングで弾くことができません。
親指の力は抜いて、どのくらいの強さでどのくらいの音量が出るのか、また、いちばん美しい音色が出る強さはどのくらいか、いろいろ試してみましょう。
より余韻が長くなるように音を出すと、美しい音になります。

左手で弦を押さえるコツ

低いド・ミ・ラは開放音なので右手だけで音が出せますが、レ・ファ・ソ・シを出すには同時に左手で弦を押さえなければなりません。

美しい音をだすためには、できるだけ少ない力でしっかりと弦を押さえるのがポイントです。

そのためのコツは次の5つ。

指は曲げて、指板に立てるように弦を押さえる

写真27,28. 指を立てるように押さえる 500*320

指の関節はゆるく曲げて、指先が指板に立つように弦を押さえましょう。こうすることで、適切な力(一番リラックスした状態)で押さえることができます。

【悪い例】

真29,30. 悪い例:指が寝たり、まっすぐになっている 500*320
写真は、指が立っていない例と、立っていても真っ直ぐになってしまっている例です。ためしに真似してみると、きちんと音が出なかったり、指に余計な力がはいってしまうのが分かると思います。

ネックは握りこまない

写真19. 指板は握り込まない 500*320

ネックを持つ左手は、親指と人差し指の間の部分がネックに軽く触れているくらい、を意識しましょう。

【悪い例】

写真20,21. 悪い例:握り込んだり親指が出ている 500*320
握りこんでしまったり親指が指板に飛び出たりすると、左手がスムーズに動かせません。また指がうまく立てられずに音が不安定になってしまいます。

フレットの近く(サドル側)を押さえる

写真23. フレットの近くを押さえる 500*320

たまに「フレットを押さえる」という表現を聞きますが、弦を押さえるとき厳密にはフレットとフレットの間を押さえます。

たとえば、「3フレットを押さえる」というときは2フレットと3フレットの間を押さえます。このとき、できるだけ3フレットに近い場所を押さえるのがコツです

ここで基礎的な話をひとつ。

フレットとサドルの関係、押さえる場所 780-350

弦を押さえると、弦はフレットに触れます。これによりフレットからサドルまで、つまり弦の振動する部分の長さが変わり、音程も変わります。

このときフレットとフレットの間のサドル側のフレットに近い部分を押さえることで、

  • 押さえる力が小さくても、弦とフレットが触れ合う
  • 弦とフレットの触れ合う部分が安定する

といった理由で、美しく安定した音が鳴らせます。

【悪い例】

写真24,25. 悪い例:フレットの真上やヘッド側を押さえている 500*320
フレットの真上や、指板のヘッド側を押さえて弦を鳴らすと、ビリビリと汚い音が出て、余韻もすぐ途切れてしまいます。

弦を上下にずらさない

【悪い例】

写真 31,32. 悪い例:弦を引っ張ったりずらしている 500*320
こちらは悪い例だけの紹介。

指に力が入ってしまって、弦を微妙に下にひっぱったり、上にずらしてしまう人がいます。

これだと弦の張力が高くなってしまい、音程が微妙にずれてしまいます。

意図的に弦をずらして音程の変化を楽しむチョーキングやビブラートといったテクニックもありますが、そうでない限りはリラックスしてまっすぐ押さえるようにしましょう。

左手の爪は切っておく

写真27,28. 爪は切っておく 500*320
試してみた方ならわかると思いますが、左手の爪が伸びているとうまく弦が押さえられません。

左手の爪はつねに整えておきましょう。

おさらい

弦を押さえるときの5つのポイントをおさらいしておきましょう。

POINT

  • 指は曲げて、指板に立てるように弦を押さえる
  • ネックは握りこまない
  • フレットの近く(サドル側)を押さえる
  • 弦を上下にずらさない
  • 左手の爪は切っておく

【補足】たいてい音階はアルファベットで表現する

ウクレレ音階配置(ABC)780*500

ここで補足事項です。

画像はウクレレの音階を、指板上のどこを押さえればどの音程がなるかで示したものです。ウクレレの音階を表現するときは馴染みのあるドレミ〜ではなく、ABCDEFGというアルファベット表記を使うことがほとんどです。

この表記は、これから紹介するコード(和音)演奏にも使われるので、少しずつ慣れておくと良いですね。

ドレミの順番に合わせて、
C(ド)→D(レ)→E(ミ)→F(ファ)→G(ソ)→A(ラ)→B(シ)
と覚えても良いですし、

アルファベットの並びどおり、Aからスタートして
A(ラ)→B(シ)→C(ド)→D(レ)→E(ミ)→F(ファ)→G(ソ)
という順番で覚えても良いでしょう。

ウクレレでカエルの歌を弾いてみる

かえるのうた

ドレミファソラシドが弾けるようになれば、試しにカエルの歌を演奏してみましょう。

最初はかなりゆっくりのスピードから練習を始めて、しっかり弾けるようになってから徐々にスピードを上げていくと弾けるようになります。

簡単な曲ですが、一度や二度の練習でうまく弾ける人はいません。裏を返すと、くり返し練習すれば誰でも完璧に弾けます。左手のフォームや音色をチェックしつつ、楽しみながら練習しましょう。

ウクレレの独学って失敗しやすい・・・

レッスン教室はやっぱり高額だし、移動の時間も無駄。やっぱり自分のテンポで練習できる独学が一番、そう考える人は多いでしょう。

今ではネットでたくさん情報が得られますし、ウクレレを独学で練習するのは昔に比べるとずいぶん簡単になりました。

しかし、むしろ情報が多すぎてどんなテクニックをどの順番で練習すればいいのか戸惑いませんか?

市販の教則本を買おうにも、不親切なものが多いのも事実。写真や文章だけではいまいち理解できず、欠かすことの出来ない基礎が抜け落ちてしまうこともあります。

こんなふうにウクレレを初めてすぐの頃にスムーズに練習できず、本当の楽しさを知らないままウクレレが押入れに行ってしまう…なんてことはよくあることです。

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